1. 旅するように飲む、クラフトビールの世界
グラスに注いだ一杯のビール。その豊かな香りに目を閉じれば、気づけばアメリカ・カリフォルニアのホップ畑、あるいはベルギーの小さな修道院の中庭にいるかのよう――。
クラフトビールは、単なるお酒ではなく、造り手の想いと土地の文化を味覚で巡る“飲む旅”です。
特に輸入クラフトビールは、国ごとにスタイルや風味がまったく異なり、自宅にいながら世界を旅するような体験ができるのが魅力。この記事では、初心者でも安心して楽しめるスタイルの選び方から、おすすめの通販サービス、さらに自宅でビアバー気分を味わうためのコツまで、ビールを通じて“世界の風”を感じるヒントをたっぷりご紹介します。
2. クラフトビールを選ぶ・買う・楽しむヒント集
● スタイルで選ぶ:自分の“好み”を知ることが楽しさの第一歩
クラフトビールは、ジャンルやスタイルの幅が非常に広く、まるでワインやコーヒーのように繊細で奥深い世界が広がっています。味や香りの方向性、ボディ感、炭酸の強さなどがスタイルごとに大きく異なるため、自分の好みに合ったスタイルを知ることで楽しさが倍増します。
たとえば、IPA(インディア・ペール・エール)はホップの香りと苦味が特徴で、グレープフルーツやマンゴーのようなトロピカルな香りが楽しめる一方、スタウトやポーターは、焙煎麦芽を使ったコーヒーのようなコクとビターな甘さが魅力です。
サワーエールは酸味を活かした爽やかなスタイルで、フルーツを加えてつくられることも多く、暑い日や食前酒にぴったり。ベルギー由来のセゾンビールはスパイシーで軽快、喉越しもすっきりしており、和食との相性も抜群です。
「ビールは全部同じ味」と思っていた人こそ、クラフトビールの世界で新しい発見があるはず。まずはさまざまなスタイルを少しずつ試してみて、自分の“好き”を見つけてみましょう。
● 原産国・地域で選ぶ:風土と文化が、味に映し出される
クラフトビールの味わいには、そのビールが生まれた土地の気候、食文化、歴史までもが投影されています。同じスタイルのビールでも、造られる国や地域によって、香りやコク、バランスが異なることも少なくありません。
たとえば、アメリカ・オレゴン州やカリフォルニアはクラフトビール文化の聖地とも呼ばれ、柑橘系のホップを使ったIPAが特に人気。その一方で、ベルギーのクラフトブルワリーでは修道院ビールにルーツを持つ、複雑でフルボディなエールが主流です。
ドイツではラガー系やヴァイツェンが多く、安定感のある飲み口と質の高さが特徴。また、北欧やニュージーランドでは、若い醸造家たちが自由な発想で新しいスタイルに挑戦しており、サステナブルな製造方法も注目されています。
定期便サービス【Otomoni(オトモニ)】:毎月届く、世界のビールセレクション
「今日は何が届くかな?」というワクワク感が魅力の定期便。Otomoniでは、日本未上陸の海外クラフトビールや、数量限定のレア銘柄を含む6本セットが毎月届きます。
テーマに沿ったセレクトや、季節ごとの企画もあり、受け取った瞬間から小さな“飲む旅”がスタート。冷蔵配送なので鮮度も安心。初回だけの注文も可能で、初心者でも始めやすいのが嬉しいポイントです。
産地に注目して選ぶことで、単なる味の違いだけでなく、国ごとのビール文化を体感できるのも輸入クラフトビールの醍醐味です。
【オンライン クラフトビールショップ】:単発購入派にもおすすめの輸入ビール専門ショップ
近所の酒屋さんやスーパーで欲しいビールが見つからない、あるいは新たなビールを自宅にいながら開拓したい――そんなときは、輸入クラフトビールを扱うオンラインショップを利用してみましょう。アメリカやベルギー、ドイツなど、各国の個性豊かなビールが冷蔵便で届くので、鮮度の高い状態で楽しめます。ラインナップも日々更新されているため、ちょっとした“ビール探しの旅”気分で選ぶのも楽しい時間です。
今回は、レビュー評価が★4以上と高く、多くのクラフトビールファンから信頼されている通販サイトを3つご紹介します。各ショップごとに品ぞろえや特徴が異なるので、自分好みのビールとの出会いがきっと見つかるはずです。普段飲む1本にちょっとした特別感を添えたい方にも、ぜひチェックしていただきたいラインナップです。
1. HOP STAR(ホップスター)
「HOP STAR」は、国内外のクラフトビールを約300種類取り揃える専門通販サイトです。店主の山本豊さんは、もともとビールが苦手だったものの、クラフトビールの魅力に目覚め、2021年にこのショップを立ち上げました。特にヘイジーIPAなどのホップが効いたスタイルに力を入れており、国内外の新進気鋭のブルワリーのビールを積極的に取り扱っています。また、13時までの注文で即日発送を心がけており、迅速な配送も魅力の一つです。購入者にはおまけとしておつまみが付くこともあり、細やかなサービスが好評です。レビューでも「品揃えが豊富で、対応が丁寧」と高評価を得ています。
2. Pull UP(プルアップ)
「Pull UP」は、東京都板橋区に拠点を置くクラフトビール専門のオンラインショップです。国内外のクラフトビールを幅広く取り扱っており、特に日本のマイクロブルワリーのビールに力を入れています。例えば、神戸の「open air」や長野の「志賀高原ビール」など、地域色豊かなビールを多数取り揃えています。また、スタイル別や季節限定のビールも豊富で、ビール選びが楽しくなる工夫がされています。レビューでは「珍しいビールが手に入り、配送もスムーズ」との声が多く、リピーターも多い人気ショップです。

3. Amazon.co.jp クラフトビールセクション
「Amazon.co.jp」では、国内外のクラフトビールを豊富に取り扱っており、レビュー評価も高い商品が多数あります。特に、星4つ以上の評価を受けているビールが多く、安心して購入することができます。また、定期的にタイムセールや割引キャンペーンが行われており、お得にクラフトビールを楽しむことができます。配送も迅速で、プライム会員であれば翌日配送も可能です。レビューでは「品揃えが豊富で、すぐに届くのが嬉しい」との声が多く、初めてクラフトビールを購入する方にもおすすめです。
これらのオンラインショップを利用すれば、自宅にいながら世界各地のクラフトビールを楽しむことができます。それぞれのショップには特色がありますので、自分の好みに合ったビールを探してみてください。
● 購入時にチェックすべきポイント:クラフトビールは“鮮度が命”
輸入クラフトビールを購入する際には、ラベルに記載された情報をチェックすることで、より美味しく・安全に楽しむことができます。
特に重要なのが「製造日」と「保存状態」です。IPAなどホップの香りが命のビールは、時間が経つごとに香りや苦味が劣化してしまうため、製造から3ヶ月以内のものを選ぶのがベスト。
一方で、スタウトやバーレイワインのような高アルコールのビールは熟成によって味が深まることもあり、「飲み頃」を見極めるのも楽しみのひとつです。また、配送・保存状態も大きなポイント。ビールは光や熱に弱く、長時間常温に置かれると風味が劣化してしまいます。できれば冷蔵保存されている商品、もしくは「チルド配送」や「クール便対応」と記載されたオンラインショップを選びましょう。
遮光瓶(茶色や緑色の瓶)や缶ビールの方が品質保持には優れているので、初めての方にはおすすめです。
自宅での楽しみ方:4つの工夫で“おうちビアバー”が完成!
1. グラスに注ぐ
クラフトビールの最大の魅力のひとつが「香り」。これを最大限楽しむには、瓶や缶から直接飲むのではなく、グラスに注ぐことが重要です。グラスの形状によって香りの広がり方や泡立ちも変わるため、ビール専用グラスを揃えるとより本格的になります。
クラフトビール専用グラス:味と香りを引き出す名脇役
• チューリップグラス(IPAやベルジャン向け):ホップの香りをしっかり閉じ込めて、口に運ぶ瞬間まで楽しめます。
• スニフター(スタウトや濃厚系向け):ブランデーグラスのような形状で、複雑な香りと深い味わいを堪能できます。
• テイスティンググラスセット:飲み比べやペアリングに便利。小ぶりで扱いやすく、友人とのホームテイスティングにも最適。
![]() | ビアグラス シュピゲラウ クラフトビール テイスティングキット Js-232ビールグラス タンブラー ジョッキ 【smtb-F】 価格:5500円 |
2. 飲み頃温度を意識する
ビールはスタイルによって最適な温度が異なります。冷蔵庫から出してすぐ飲むと香りやコクが感じにくくなることも。ラガー系なら5〜7℃、IPAなら7〜10℃、スタウトやバーレイワインなら10〜13℃が目安です。
3. 正しい注ぎ方で泡を楽しむ
45度の角度でグラスに注ぎ、途中から角度を戻して泡を立てることで、理想的な「3:7」の黄金比に。美しい泡は見た目にも華やかで、香りを閉じ込めてくれる役割もあります。
● 自宅用ビアサーバー:自宅が一瞬でバーになる
市販の缶ビールや瓶ビールをセットするだけで、クリーミーな泡を実現できる家庭用ビアサーバーも人気上昇中。超音波や炭酸調整機能を使って、まるでビアバーで飲むような口当たりが楽しめます。見た目にも高級感があり、来客時の演出にもピッタリ。「家飲み」をもっと特別なものに変えたい人におすすめのアイテムです。
家庭用ビアサーバーを選ぶ際は、使用シーンや好みに合わせて適切なタイプを選ぶことが重要です。自宅で本格的なビールを楽しみたい方には、保冷機能や泡の調整機能が充実した卓上タイプがおすすめです。一方、アウトドアやパーティーなどで手軽にビールを楽しみたい方には、缶や瓶に直接取り付けて使用するコンパクトなハンディタイプが適しています。また、注いだビールに超音波を当てて泡を作るビアフォーマーもあり、手軽にクリーミーな泡を楽しむことができます。泡の生成方式には、超音波式や炭酸ガス式があり、それぞれ異なる泡の質感を提供します。また、対応するビールの種類(缶、瓶、専用ボトルなど)や、お手入れのしやすさ、保冷機能の有無、電源方式(乾電池式、充電式、コンセント式)なども選ぶ際の重要なポイントです。
これらのポイントを踏まえて、自分のライフスタイルやビールの楽しみ方に合ったビアサーバーを選ぶことで、より充実したビールタイムを過ごすことができます。たとえば、グリーンハウスのスタンドビールサーバー(GH-BEERST-BK)は、超音波式でクリーミーな泡を実現し、缶・瓶ビールに対応しています。また、Toffyのビアカクテルサーバー(K-BE1)は、缶・瓶ビールに対応し、ビアカクテルも楽しめるデザイン性の高いモデルです。さらに、キリンのホームタップやDREAMBEERのクラフトサーバーなど、専用のビールが定期配送されるサービスもあり、本格的な生ビールを自宅で楽しむことができます。これらの製品は、各種オンラインショップや公式サイトで購入・申し込みが可能です。ご自身のニーズに合わせて、最適なビアサーバーを選んでください。
おすすめの家庭用ビアサーバー
1. グリーンハウス スタンドビールサーバー GH-BEERST-BK
- 特徴:超音波式でクリーミーな泡を実現。缶・瓶ビールに対応し、コードレスで使用可能です。
- 価格:約13,000円
- 電源:乾電池式
![]() | グリーンハウス GH-BEERST-BK スタンドビールサーバー ブラック 超音波式 充電式バッテリー内蔵 家庭用ビアサーバー 価格:13178円 |
2. Toffy ビアカクテルサーバー K-BE1
- 特徴:缶・瓶ビールに対応し、ビアカクテルも楽しめるデザイン性の高いモデルです。
- 価格:約13,200円
- 電源:乾電池式
![]() | ラドンナ ビアカクテルサーバー Toffy K-BE1-RB 価格:13200円 |
3. キリン ホームタップ
- 特徴:専用のビールが定期配送されるサービスで、本格的な生ビールを自宅で楽しめます。
- 月額料金:8,250円~(月4Lコース)
- 電源:コンセント式

4. DREAMBEER クラフトサーバー
- 特徴:全国のクラフトビールを楽しめるサービスで、2種類のビールを同時にセット可能です。
- 月額料金:3,300円~(基本料金)
- 電源:コンセント式

4. ビール記録アプリで“飲み旅”をもっと楽しく
飲んだクラフトビールの名前やスタイル、感想を記録しておくことで、自分の好みが明確になります。ノートでもスマホのメモでもOK。専用アプリ(Untappdなど)を使えば、世界中のビールファンと繋がることもできます。
1. Untappd(アンタップド)
対応OS:iOS / Android
Untappdは、世界中のビール愛好家に利用されている、クラフトビール専用のSNS型アプリです。飲んだビールを記録・評価・レビューでき、ユーザー同士でおすすめのビールを共有できます。地元や旅先のビアバーやブルワリーの情報も簡単に探せるため、旅行中にも重宝するアプリです。
レビューに応じて「バッジ」を獲得できるゲーミフィケーション要素があり、飲み歩きがより楽しくなるのも特徴です。自分の好みを見つけたい人、世界中のビールファンとつながりたい人におすすめです。
iOS: https://apps.apple.com/jp/app/untappd-find-beer-youll-love/id449141888
Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=com.untappdllc.app
2. Pint Please(パイント・プリーズ)
対応OS:iOS / Android
Pint Pleaseは、直感的でシンプルな操作性が特徴のビール記録アプリです。苦味、香り、味わいなど、ビールの特徴を細かく記録できるため、自分の好みを分析するのに適しています。ラベルスキャン機能により、バーコードを読み込むだけで詳細な情報を取得できるのも便利です。
海外製のアプリですが、英語が苦手な人でも操作は直感的で難しくありません。自分の「ビールノート」を作りたい人、記録をしっかり残したい人に最適なツールです。
iOS: https://apps.apple.com/no/app/pint-please-beer-ratings/id833522363
Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=pintplease.com.pintplease&hl=ja
結論:世界の味は、いつでも冷蔵庫の中にある
旅に出られない日でも、家にいながら世界を感じる方法はたくさんあります。
海外クラフトビールは、まさにそのひとつ。グラスの中に広がるのは、土地の香り、気候、文化、そして造り手の情熱です。
スタイルを知り、保存や飲み方に少しこだわり、グラスやフードとのペアリングを楽しむ。
それだけで、何気ない夜が“特別なひととき”に変わります。
さあ、今夜は世界のどこを旅しましょう?
冷蔵庫を開けて、まだ見ぬ味の世界へ出かけてみませんか?

ヒロ
飲み物と食べ物については好奇心旺盛、猫を愛するイギリス在住のアラフィフ男性です。
コメント